新規事業や起業の「前」に、なぜマーケティングを考える必要があるのか?
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起業の前に考えておくべきデジタルマーケティングは沢山ありますが、最も重要なのは「集客モデル」を明確にすることです。
集客モデルとは何でしょう。
簡単に言えば、どのような集客媒体(チャネル)で、どの程度の金額を投資し、顧客を獲得するかという枠組みのことです。
新規事業を考える時、やってしまいがちな過ちは、事業と新規獲得を切り離して考えることです。
しかし、本来、集客モデルは、事業モデルを考えるときに合わせて考える必要があることなのです。
目次
1. 集客モデルを作り、コストを把握する
わかりやすい例で考えてみましょう。
例えばお店を開くとします(焼き鳥店でも、イタリアンでも構いませんが)
運良く駅前の一等地に店舗を借りられたのであれば、特に努力をしなくても集客できるかもしれません。
また、あなたの料理にもともとファンが多いのであれば、どんな辺鄙な場所でも多くのファンが訪れてくれるかもしれません。
しかし、もし借りられた店舗が、交通の便のよくない裏道に位置していていて、あなたの素晴らしい料理も、まだそれほどファンが付いていないとすれば、どうでしょうか?
人が来ないからと言って、その後慌てて集客しようにも、広告で顧客を集めては、採算が取れないかもしれません。
つまり、そもそも客単価や利益率は、一定の集客コストを計算に組み込んで設計されなければいけないのです。
このように、どのような集客モデルを採用するかということは、事業の根幹に関わる部分であり、お店を開いてからでは変更することが出来ません。
デジタルマーケティングでも同様です。広告に頼らなくても、当然のことながらコストは発生します。
「検索エンジンで検索されるだろうから大丈夫」などと甘く考えてはいないでしょうか?
例えば、家具のECサイトを立ち上げるとします。
ソファーやベッドなど、ある程度ニーズのある家具なら、すでに一定の需要があり、検索数もあるかもしれませんが、オットマンを売りたいのであればどうでしょうか。
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(こういうやつ)
ほとんど検索数がないはずです。
一方ソファーやベッドなど、検索数の多い検索キーワードは、競合が多く、勝つことも容易ではなく、何かしらの施策が必要になります。
つまり、検索されるためにも、一定のコストが必要なのです。
集客モデルが新規事業において極めて重要な指標であり、また容易に変えることができないという事も、分かっていただけるのではないでしょうか。
また、集客モデルを明確にすることにより、そもそも、その事業自体に需要があるのかということを明確にすることもできます(これは、次の章で詳しく説明します)。
ニーズが明確でない事業が成功することは決してありません。
2. 集客チャネルを選ぶ
飲食店の例がわかりやすいので、もう一度説明しましょう。例えば、ぐるなびやホットペッパーなどのクーポン系サイトに掲載するのか、もしくは食べログや、Google プレイスなどで高評価を取り、口コミで集客をするのか。
広告を出稿するのがあれば、当然客単価も下がるはずですし、利益率も低下すると考えた方がいいでしょう。
例えばホットペッパーでクーポンを見て来店するのは、大人数で忘年会や歓迎会などを行うような客層が多いはずです。
そのような客層を前提にするなら、客単価を上げるよりも、むしろ顧客の回転率を上げることで 、満席率を上げたり、食べ物のコストを下げることを考えるでしょう。
一方、口コミを中心に集客するのであれば、料理のクオリティが高くなくてはいけません。サービスなどに少し不満があるだけでも、悪い評価が付く可能性があります。細部まで心を配る必要があるのです。
このように、集客チャネルを決めることは事業そのものに影響します。
集客モデルと事業モデルに関する間違った例として、一つのサービスを上げます。グルーポンです。
グルーポンは、集団でクーポンを買うことで、顧客が通常では行けないような高級店に行くことができ、店舗側は、クーポンで安く提供したとしても、その顧客がリピーターとなることで、長期的には元が取れるいうことを前提にした事業モデルでした。
しかし、実際に店に来たのはクーポン目当ての客ばかりで、リピート率向上にはつながらなかったのです。
「事業モデル」「ターゲットの顧客」「集客チャネル」この三つが揃って、初めて事業モデルを作るのに必要なマーケティングプランが作成できます。
3. 競合を把握する
次に、競合について考えましょう。ツールをご紹介します。
様々なウェブサイトのデータを外部から閲覧できる、イスラエル発の分析サービスです。謎の技術で、割と正確なデータが出ます。
競合のサービスや事業、企業などの情報をきちんとリサーチすることで、集客モデルを明確にしましょう。
例えば、EC サイトを開くとすれば、どうなるでしょうか。
Amazon
例えば、Amazon を見てみましょう。
特筆すべきは、ダイレクト流入の大きさです。検索でも一定程度集客ができていますが、直接 Amazon のURLを指定して流入するユーザーが最大だということです。
北欧、暮らしの道具店
小規模ECはどうでしょうか?
北欧、暮らしの道具店 はこのようなトラフィックになっています。
「北欧、暮らしの道具店」は、広告費をゼロにした上で、SNSやオウンドメディアなどを利用して集客していることで知られています。実際に、表示(ディスプレイ広告)からの流入は極めて小さくなっています。
検索も100%オーガニックです。
ただ、一点考えなくてはいけないのは、SNSの運用やメディアの構築などに関しても、一定のコストが掛かるということです。
ここまでのメディアを作るには、相当の労力が必要である、と認識してください。
Zoff
より専門的なサイトであればどうでしょう。例えばメガネ通販の Zoff は、このようなトラフィックになっています。
ここを見ると、ディスプレイ広告からの流入が、これまでのサイトの中では最も多いことがわかります。
また、検索の中の一定程度が、有料検索(リスティング広告)からの流入であることも分かりますね。
これは、Amazon のような総合的なECサイトや、北欧、暮らしの道具店のような強烈なファンがいるECサイトとも違い、「眼鏡」という明確な需要のある商材を専門的に扱っている、ということも影響しているでしょう。
このように、一口にECサイトと言っても、様々な集客モデルがあることが分かっていただけるのではないでしょうか?
つまり、競合を明確にすることで、集客モデルを明確に構築することが出来るのです。
この記事のまとめ
- あなたの事業は、何もしなくても一定の集客や顧客獲得が出来るアセットはあるでしょうか?
- もし集客に資するアセットがないとすれば、一人の顧客を獲得するのにどの程度のコストが掛けられるでしょうか?
- どのような媒体や集客チャネルを選択することで、狙っている顧客を獲得できるでしょうか?
- あなたの競合は、どのように集客をしているでしょうか?
「起業のマーケテイング」次の記事
映画#1 イングロリアス・バスターズとブラット・ピット(93点)
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名言
見ろよ、こりゃ俺の最高傑作だ
I think this just might be my masterpiece.
採点
93点
一言(ネタバレ無し)
この映画、とにかく役者がいい。メラニー・ロランは本当にこういう、あまり幸運じゃなさそうな役が似合う。 もともとハンス・ランダ役はレオナルド・ディカプリオが予定されていて、その後「ジャンゴ」に出ることになるわけだけど、クリストフ・ヴァルツがはまり役で、アカデミー賞まで取ってしまった。
一言(ネタバレ有り)
脚本はタランティーノお得意の、どんどん人が死んでいくパターンで、コメディとサスペンスがぎりぎりのところで共存している。なんせ、自称イタリア人としてパーティーに潜入したブラッド・ピットが「グラッツェ」しか話せないのだ。
映画館で見事ヒトラーが焼け死に、バカバカ人が死んでいく、という、映画愛にあふれるシーンもある。 この映画を見ていると、どう見てもナチスのほうが人間的にはまともに見えてくる。バスターズたちはごろつきだ。特にイーライロスとか。
まあ、タランティーノ映画というのはこういうろくでもない人間たちがバンバン死んでいくのが楽しい映画なのだ。
Inglourious Basterds - The "Italian" scene
なんとも間抜けなブラッド・ピット。
銃で打たれるその日まで ー 「HINOMARU」と「This is America」の話
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This is America の衝撃
チャイルディッシュ・ガンビーノ(ドナルド・グローバー)の「This is America」が、世界中で反響を受けている。
曲はアコースティック・ギターの爽やかな音色と陽気なコーラスから始まる。身体をくねらせながら登場したチャイルディッシュ・ガンビーノは、銃を懐から取り出し、先ほどまでギターを奏でていた男性(顔には袋が被せられている)を撃ち抜く。 曲調はダークなヒップホップに一転し、彼は「これがアメリカだ。油断するな」とラップする。続いて登場したゴスペル隊も、手渡されたマシンガンで撃ち殺す。 舞台は広い倉庫。チャイルディッシュ・ガンビーノを中心に制服を着た黒人のダンサーたちが笑顔で踊る一方、画面の後方では暴動のような光景が繰り広げられる。何者かに追われ必死の形相で逃げるチャイルディッシュ・ガンビーノの姿でビデオは終わる。
ところで、先日、RADWIMPSの野田洋次郎氏が「HINOMARU」という曲を発表した。(僕は水嶋ヒロの「KAGEROU」を思い出したけど、Twitterを見る限りみんな忘れていた)
gendai.ismedia.jp 個人的にはRADWIMPSは好きで、「君の髪や瞳だけで胸が痛い」とか言っていたバンドがいきなり「僕らの燃ゆる御霊」なんて言い出したのはびっくりした。
それはともかくとして、この二つを比較して感じたのは、日米の文化的引用(という言葉があるかは知らない)の差だ。 「This is America」には多くの文化的引用がなされている。ダンスはアフリカのグワラダンスなど、黒人文化の様々な場所から引用されている。 i-d.vice.com
黒人への乱射事件や銃をうやうやしく扱うアメリカ銃社会、携帯を持っていただけで射殺された黒人男性の事件が歌詞でも(間接的に)言及されている。 MVで登場する車は古き良きアメリカの車だし、ゴスペル隊を虐殺する銃は、ベトナム戦争などでソビエト軍が使ったAK-47だ。ガンビーノが身につけているのは金のネックレスである。 そもそも、ラップミュージックやヒップホップ自体が「ブラック・ミュージック」であり、というよりジャズやブルーズの時代より、アメリカの音楽シーンは常に黒人文化が先導してきたわけだ。 そのような文化的ルーツに対する十分なリサーチと敬意、そして社会的なメッセージがこの曲には込められている。
それに対して、「HINOMARU」は不思議な歌だ。歌詞を見れば、明らかにそのルーツは愛国歌や軍歌など、戦前戦中・昭和初期の文化からインスパイアされている。 そもそも「高鳴る血潮」とか「燃ゆる御霊」とかいう言葉はそのような文化圏で用いられていた言葉であり、普通一般の日本の生活で出てくる言葉ではない。
しかし、野田氏本人は
HINOMARUの歌詞に関して軍歌だという人がいました。そのような意図は書いていた時も書き終わった今も1ミリもありません。ありません。というふうに述べている。
一般的に、文化を引用する場合、そのルーツとは不可分だ。ブラック・ミュージックを引用するなら、その裏にある黒人の苦難の歴史、奴隷としての長い歴史を知ることが必要になる。 例えば、「星条旗よ永遠なれ」を曲の中にサンプリングすれば、それは肯定的であれ否定的であれ、アメリカという国の歴史を引用することになるわけで、当然「単にメロディがキレイだったから」という理由で引用されることはないだろう。
とすると、戦前戦中の文化を引用した、しかも大日本帝国の文化圏から強い影響を受けた愛国歌をインスパイアしたのであれば、必然的にそれは大日本帝国という国家の位置づけと、分かちがたく絡み合ってくる。
先にも述べたとおり、欧米の文化圏の中では、文化的なルーツがどこにあるか、ということは極めて重要なことだ。一方日本では、むしろそのようなルーツに対しては無垢であることが求められているのではないか。 文化的イノセンス、というのがこの曲から感じる印象だ。
つまり、可能な限り何も知らない、何がルーツになっているかも知らないことが求められ、「難しいことはよくわからないけど、自分の国を好きって言いたいよね」というような態度こそが、日本のミュージシャンには求められているのかもしれない。
例えば、それはミュージシャンが政治的発言をした時の強い反発からも推察される。 www.huffingtonpost.jp
野田氏は、
僕はだからこそ純粋に何の思想的な意味も、右も左もなく、この国のことを歌いたいと思いました とも述べている。
しかし、「気高きこの御国」というような語彙には明確な文化的ルーツがある。そこには良い意味であれ、悪い意味であれ、ある時代の日本や、その日本を構成していた国家体制が源流にあり、それを選択するということには、明らかに思想的な意味が存在する、と(欧米なら)見られるはずだ。
アメリカに「無思想のゴスペル歌手」は存在しないだろう。ゴスペルを歌うなら、そこにはキリスト教と信仰とアメリカの奴隷制度と、黒人の歴史が複雑に絡み合う。しかし、日本ではゴスペルを単にメロディがキレイな音楽として歌っても問題ない。むしろ、推奨されるべき行為として見られるだろう。 「白人とか黒人とか関係なく、私は単に美しい音楽が好きなのです」と言ったら拍手喝采かもしれない。
ブラック・アンド・ホワイト
Netflix に「Dear White People(親愛なる白人様)」という連続ドラマがある。ウィンチェスター大学という架空の大学舞台に、黒人生徒の生活を描いたものだ。
主人公のサマンサが放送しているラジオ番組は、いつも「Dear white people(親愛なる白人の皆さん)」という語りで始まる。彼女はアメリカに残る人種差別を痛烈に批判するが、黒人と白人のハーフで、白人と付き合っている。 サマンサの彼氏であるゲイブは白人でありながら黒人の多い大学(HBCU/Historically Black Colleges and Universities/歴史的黒人大学)に入学していて、なんとか黒人たちのコミュニティーに馴染もうとしている。
作中の黒人学生たちは、しばしば頻繁に「白人はこれだから」というふうな言い方をするが、ゲイブは言い返さない。黒人が黒人の血を誇ることはできても、白人の白人の血を誇ることはできないし、「黒人と結婚したい」と女性が言うのはOKでも、「白人と結婚したい」とは誰も言わないし、言えない。 こうした扱いを一見すると、白人はむしろ不公平な扱いを受けているんじゃないか?いわゆる逆差別なのではないか?というような意見が出てもおかしくない(この辺、戸惑うゲイブの反応が凄くリアル)
ところが、作中(少しネタバレになってしまうけれども)あるパーティーが開かれ、そこで白人学生と黒人学生の小競り合いが起こる。そこに警備員がやってきて、なんと、警備員は容赦なく黒人の学生の方に銃を突きつけ、学生証を見せるように迫る。 彼は最終的には学生証を見せて事なきを得るのだが、心に非常に大きなショックを受けることになる。
つまりはそれが現実なのだ。アファーマティブ・アクションがあり、様々な形で白人学生は我慢をし、黒人学生は自由を謳歌にしてるように見えたとしても、一皮むけば警官が黒人を容赦なく殺害するアメリカの姿がそこにある。 ヘイトフル・エイトでサミュエル・L・ジャクソンが言っていたように、「黒人が安全なのは白人が丸腰のときだけ」なのだ。ちなみに、このエピソードの脚本を書いたのはムーンライトでアカデミーをとったバリー・ジェンキンスだ。
つまり、黒人のアイデンティティは、日々銃を突きつけられ、射殺される危険と隣り合わせという状況の中で生まれているもので、それは彼らにとって、生きるか死ぬかの問題だ。敬意を払われなければすぐにしんでしまうからだ。 彼らは、もともと奴隷としてアメリカにやってきて、今もそのような危険にさらされている。文化が尊重されない だからこそ、文化的盗用やブラックフェイスなどの問題に対しても、非常に敏感に反発する。
少し長くなったけれども、私はやはり、何かしら文化的ルーツのあるものを引用する時、その文化的ルーツに対する評価を曖昧にしたままに引用するのは、クリエイターとしてあまり正しいことではないのではないか、と感じている。 「HINOMARU」が愛国歌を引用して、燃える御霊、というような言葉を使ってもそれ自体は別に良いと思うのだけど、「それは軍歌とは何も関係ないし、戦前戦中の文化とも何も関係ない」というような主張は通らないのではないだろうか。
違法サイトを巡る「曖昧な共犯関係」
漫画に関わる海賊サイトをめぐり、DNSブロッキングなどの議論が進んでいます。それに合わせて、それらのサイトと取引のあるアドネットワークなどが批判を浴びているようです。
この種の違法サイトに関しては(関しても)、沢山の企業体が関わっています。
① 広告主
② 広告代理店
③ DSP
④ SSP
⑤ アドネットワーク
⑥ サイト
広告主は、複雑な広告システムを運用するほど、充分に理解しているわけではないので、広告代理店に委託(悪く言えば『丸投げ』)します。問題があれば代理店がなんとかしてくれると信じて。
広告代理店側も、もちろん全ての出稿先を見ることは出来ません。広告主に怒られれば出稿を止めますが、それまではいちいち確認しておくほどには、人手が足りていないのが現状です。アドホックな依頼に対して答えるだけでも精一杯です。
DSP(デマンド・サイト・プラットフォーム)は、複数のSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)に対して入札を行いますが、一つ一つのサイトについての審査の義務があるわけではありません。
SSPは、DSPと接続しながら、アドネットワークの収益を最大化するのが仕事です。
アドネットワーク側は在庫としてサイトの枠を買い付けています。出稿する枠に本当に法的な瑕疵がないかのチェックは、基本的にはアドネットワーク側にあります。
審査が厳しいアドネットワークもあります。最大手の Google AdSense は結構きちんと審査をしてます(ちょっとでもアダルトっぽいとみなされると止まります)。
グローバル企業で、儲かっている Google だからこそ出来ること、という点はあるにせよ、あれほど膨大な在庫を持っている割に、結構ちゃんとやってるわけです。
逆に言うと、AdSense 並に厳しい審査基準を持っているアドネットワークは、そう多いわけではありません。もっと審査が厳しい企業もありますが、即日スタートできる企業もあります。
「数字が上がればいい」「いちいちどのサイトに出ているかなんてチェックしきれない」と考えている広告主側の意識の問題もあります。審査のコストまで負担しきれない、ということです。
在庫を買い付けているアドネットワークと、Webサイト側には当然責任があるとは思いますが、広告主や代理店側の責任はどうなのでしょうか。
現実に、何百何千もある出稿サイトの中から、違法なサイトがないかどうかを監視するような作業は出来ません。広告主には出来ないでしょうし、ましてや恒常的に人手が足りない広告代理店でも無理でしょう。
このような状態の中で成立しているのが、「曖昧な共犯関係」ではないでしょうか。デジタル広告業界は、一つ広告を出稿するだけでも、様々なプレイヤーが関わるようになってしまっています。
うすうす「ちょっとグレーかも」と思いつつ、審査だったり、倫理的な部分のチェックするコストを誰も引き受けていません。
このような状態で、多数の違法サイトが収益を上げてしまっている現状は、非常に残念なものがあります。ともあれ、大事なことは、問題として声に出し続けることではないでしょうか。
デジタルマーケティング業界は過労と人手不足に悩んでいます(下記はイギリスの記事)。
digitalmarketingmagazine.co.uk
デジタルマーケティング担当者は毎週8時間、平均よりも長く働いており、約半数(46%)が過労を感じており、約3分の1(30%)が給与が低いと感じている。
その中でこういう話題が出てきたのは、いろいろな意味で曲がり角なのかなあ、と感じています。
ポジショントーク的な結論としては、企業が自社で知識のある人材を育成して、かつ自動化を推し進めていく、ということになるのでしょうが。
月下の棋士と藤井聡太六段
月下の棋士 全32巻完結(ビッグコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 能條純一
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月下の棋士という将棋漫画をご存知でしょうか? 月下の棋士は森田剛主演でドラマ化もされた人気の将棋漫画で、3月のライオンが出るまでは最も人気の将棋漫画でした。月下の棋士を一言で説明すると、「無茶苦茶な漫画」です。突っ込みどころは非常に多くあります。キャラクターを使い捨て過ぎたりとか。
しかし、月下の棋士の七巻はあらゆる将棋漫画、いや勝負事を書いた漫画の中でも最も優れたものです。この七巻だけでも買って欲しい。この七巻は、刈田升三というキャラクターがフィーチャーされています。この刈田升三、見ていただければ分かると思いますが、ほとんど升田幸三そのまんまです。ということで、別に月下の棋士のあらすじを一ミリも知らなくても「升田幸三の漫画」として読むことが出来ます。
逆に、この刈田と大原巌(大山康晴+中原誠)を失ったあと、月下の棋士は急激に物語としての魅力を失い、迷走していきます。
天才、升田幸三
升田幸三という人は、「新手一生」「将棋の寿命を1000年縮めた男」と言われた、非常に革新的な棋士でした。升田式石田流の発明や、居飛車穴熊の棋譜などを見ると、間違いなく現代将棋に最も近いセンスを持った棋士だったといえるでしょう。 七巻でとりあげられる将棋は、将棋ファンなら誰もが知っている「升田の△3五銀」(大山康晴との名人戦、いわゆる石田流シリーズ)がモチーフになっています。これは大名局の中の大名局で、将棋の歴史の中でも大山の△8一玉や中原の▲5七銀、羽生の▲5二銀といった手と並んで、衝撃的な手と言えるでしょう。
七巻において、虚構と現実はクロスしています。刈田の姿を借りて、「作者が考える升田幸三」の将棋が展開されます。 この構造はあの漫画に似ています。そう、刃牙とマウント斗羽、アントニオ猪狩の戦いです。マウント斗羽とアントニオ猪狩は、虚構の存在でありながら、作者の考えた馬場・猪木を投影しています。
さて、この七巻のテーマは何か。それは、「歴史を背負った棋士」と「天才」の戦いです。
月下の棋士七巻の魅力
七巻では、刈田升三が主人公である氷室将介と対戦します。刈田は名人を獲得した将棋の棋譜をなぞり、名人を失陥した時に辞めたはずのピースをくゆらせながら、全盛期の力を取り戻したような将棋を見せます。
名人を失陥したときに辞めたはずのピースをくゆらせる。かっこいい(升田幸三も愛煙家として知られていました)。見開きです。作者の気合の入り方が違います。
氷室は、一言で言えば天才です。この月下の棋士において、氷室の成長はほとんど見えません。最初に登場した時から氷室は最強クラスの実力を持っているわけですから。 修行もせず、時々おじいちゃんと指していただけで、いきなり奨励会で全勝してあっさり勝ってしまう。フィクションとしてもかなり奇想天外な人物です。
その意味で月下の棋士とは、「ゴトーを待ちながら」や「桐島、部活やめるってよ」などと同じく、氷室という一人の狂言回しを通して様々な棋士の思いや物語を書く作品だったと言えるでしょう。氷室将介の素性や生まれ育ちは殆ど語られません。しかし、刈田や大原といった対戦相手の思いや歴史は、極めて長々と語られます。 作者は「羽生フィーバー」を見て氷室将介というキャラクターを思いついたと語っています。内弟子などの厳しい修行をせず、いきなり現れ棋界を席巻した羽生世代(羽生善治二冠、森内俊之九段、佐藤康光九段など)は、当時の将棋界にとって異質な存在だったのかもしれません。
「きさまなんぞに、わしらの歴史が分かってたまるかよ!!」 「あいにくだな、そんなもん知りたくねえよ!!」
氷室というキャラクターは、ある時点まで将棋を指す理由を持ちません。ただひたすら、強く、将棋を楽しんでいるだけです。つまり、ドラゴンボールでいうと悟空です。多くのものを背負っているのはむしろライバルキャラである佐伯や、立ちはだかる壁である大原・刈田です。
形勢が動いたのは、この局面です。刈田は、ここで▲5五金と指せば形勢が良いということを知っていました。しかし、それでも、ここで銀を取れないなら名人経験者として名折れになる。常に「魅せる」将棋を見せたかった刈田としては、ここで銀を取らない訳にはいかない。
馬鹿をしても勝つのが強い棋士ってもんよ 刈田はこう語り、銀を取ります。そして、その瞬間、最大のライバル大原巌が、常に自分の挑発に乗ってくれていたことに気づく。この演出が素晴らしい。
この将棋を見ると、作者の刈田への、いや升田幸三への愛が伝わります。刈田が敗れる理由が非常に自然で、そして刈田の強さというものを書いていながら、主人公を勝たせているからです。 月下の棋士に登場する他の棋士は、失神したり失禁したりなぜか一手詰めを逃したり、わざと負けたり、死んだりします。この七巻では、そういった理由ではなく、刈田の棋士としての誇り、意地が、着手を誤らせました。 棋士としての誇り、歴史と思いを背負って対局する刈田と、純粋に将棋を楽しんでいるだけの氷室。最後に、その差が勝負を分けたのです。
翌朝。残り五分になっても、刈田は便所で着手を探し続けます。(ポケット将棋盤を持ち歩いているというのが姑息でいいですよね)
残り三十秒、最後のピースをくゆらせながら、刈田は負けを認めます。敗北の美学というものがあるなら、これ以上に美しい負け方はないのではないでしょうか?
羽生善治と村山聖
将棋界において、才能というものは、ある意味残酷です。10代20代のうちに、ある程度順位付けが住んでしまう。天才は常に天才で有り続ける世界でもあります。これは、羽生善治二冠と、故・村山聖九段の関係に通ずるところがあります。羽生二冠は主人公です。しかし、おそらく羽生さんの人生が映画化されることは、無いのではないでしょうか。羽生さんはただ強いだけなのです。村山九段は、過剰なほど多くのストーリーを背負っています。ネフローゼと戦い、ガンと戦い、それでも名人という夢を諦めなかった村山九段。だからこそ、映画たりうる、物語足りうるのです。
NHK杯で次回、藤井聡太六段と今泉健司四段の対局が行われます。この二人は全く正反対といえます。史上最年少棋士と、史上最年長棋士。奨励会を退会しながら、夢を諦めきれずにプロを目指し続けた今泉四段と、才能だけで記録を塗り替え続ける藤井六段。この構図にも繋がるかもしれません。
羽生に村山将棋について聞いた。
「攻めが鋭くて、勝負カンが冴えている将棋。もし健康ならタイトルをいくつか取ったでしょう」と答えてくれた。「もし村山さんが健康でも、羽生さんは七冠を取れましたか」とちょっと意地悪な質問をすると、少し考えて「もし健康ならと同情されること自体彼は嫌だったでしょうね」とだけ言った。 shogipenclublog.com
物語は敗者の、弱者のためのものなのです。勝つ人はただ勝ち続ける。だからこそ、スポットライトの当たらない側にこそ、物語が生まれるのではないでしょうか。 久しぶりの天才棋士の登場に沸く将棋界で、そんなことを感じさせる月下の棋士七巻を是非読んでみてください。
将棋が強くなる一番簡単な方法は、考えないこと
将棋は歩から」という本を読んだことがあるでしょうか?加藤治郎名誉九段の書籍です。
- 作者: 加藤治郎
- 出版社/メーカー: 東京書店
- 発売日: 1992/10/01
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この本は、一冊丸ごと「歩」に関する本です。いや、一冊丸ごとどころではなくて、なんと全三巻もあります。加藤先生の本気を感じます。なんといっても、将棋において、「歩」は最強の駒というわけではありません。ポケモンで言うとポッポです。ポケモンの攻略本を買ったらポッポの生態系が全三巻で書かれていたら結構びっくりします。 では、なぜこの本は、名著と呼ばれる本なのでしょうか?
将棋は歩からで紹介された手筋
なんとここでは、18個もの歩の手筋が紹介されています。
- 前進の歩
- 交換の歩
- 突き違いの歩
- 蓋歩
- 突き捨ての歩
- 継ぎ歩
- 垂れ歩
- 焦点の歩
- 死角の歩
- ダンスの歩
- 単打の歩
- 合わせ歩
- 十字飛車の歩
- 連打の歩
- 成り捨ての歩
- 控え歩
- 中合いの歩
- 底歩
- 直射止めの歩
- 面打の歩
- 紐歩
今の時代も使われているものもありますし、浸透しなかったものもありますが、半分くらいは未だ現役です。全てを加藤名誉九段が命名されたわけではないですが。 これほど多くの「手筋」を発明され、体系立てて書籍にされたことこそ、加藤治郎名誉九段の特筆すべき業績と言えます。
利用可能性ヒューリスティック(想起ヒューリスティック)
本の紹介をする前に、少し前段の話をしておきたいのですが、少し小難しい話です。認知心理学には利用可能性ヒューリスティックという言葉があります。 エイモス・トバルスキーとダニエル・カーネマンという、心理学におけるビッグネーム、二大巨頭が書いた有名な論文で紹介されています。
カーネマンは著作の「ファスト・アンド・スロー」で、こんな例を紹介しています。
近所の人がスティーブのことを次のように描写しました。「スティーブはとても内気で引っ込み思案だ。いつも頼りにはなるが、基本的に他人には関心がなく、現実の世界にも興味が無いらしい。物静かでやさしく、秩序や整理整頓を好み、こまかいことにこだわる」。さて、スティーブは図書館司書でしょうか、それとも農家の人でしょうか?
当然のことながら、多くの人は図書館司書だと答えるでしょう。手に入るあらゆる情報は彼がトラック運転手や農家よりも司書に近いと示しています。ところが、問題があります。アメリカには、司書は農家の1000分の1しかいないのです。ということで、統計的に考えればスティーブがどれほど物静かで優しかろうとも、彼は司書よりも農家である可能性が高いと考えられます。 このように、自らの脳から取り出しやすい情報ほど、人は正しいと思いがちです。
カーネマンの理論に従うと、利用可能性ヒューリスティックというのは非常に重要です。言い換えるなら、正しい選択の利用可能性を上げておくことで、正しい選択ができる可能性が増えるのです。
抽象化する力
例えば、先日の藤井聡太六段と糸谷哲郎八段の対局におけるこの局面。終盤です。先手の藤井六段の竜が、後手の糸谷八段の玉に王手をかけています。これを、少し専門的ですが「一間竜」と呼びます。この局面で仮に金を打って王手を防ごうとしても、銀を打てば受かりません。
この局面で、後手は金で先手の銀を取ることが出来ません。竜が王を睨んでいるので、王が取られてしまいます。ということで△9三玉と逃げますが、▲7二竜と金を取ることが出来ます。これは、プロレベルならもちろん一瞬で分かりますし、アマチュアでもある程度のレベルに達すれば、一瞬で分かる形です。 実践も、糸谷八段はもちろん金を打たずに△9三玉と逃げましたが、最後は藤井六段が華麗な即詰みに打ち取りました。
現れなかった局面ではありますが、もし、一間竜の手筋を知っていれば、我々もプロと同じような着手が簡単にできるのです。これは、ヒューリスティックを利用してより効率的にゲームを進めることが出来たという好例ではないでしょうか。手筋を言語化されて知っているケースと、知らないケースで、どれほど変わってくるか、と考えてください。
「将棋は歩から」の実践例で上げられているのが、大山康晴15世名人と、加藤一二三九段の対局です。
先手の加藤一二三九段の角が1一の香車を睨んでいます。しかし、「史上最強の棋士」である大山十五世名人が指した、△5五歩が好手でした。 ▲5五角と角で取ると、△5四香といわゆる「田楽刺し」(コレも手筋ですね)が決まり、▲5五飛と取ると角が成り込むことができなくなります。これが「焦点の歩」です。 ここでも、手筋を知っていればアマチュアでも正嫡を見つけられるかもしれません。つまり、手筋を知っているだけで大名人と同じ手を打てる確率が上がるわけです。
理研による将棋プロ棋士の脳から直感の謎を探るによると、下記のような記述があります。
最初は、うまくいかないので、いろいろな神経回路を総動員する。やがてスムーズに処理できる神経回路が特定領域にできていくと考えられます。直感=小脳の予測という仮説でいえば、より精密な予測が可能な内部モデルができることに相当します。 自分の中の手筋(言語化出来るものも出来ないものも含めて)を、プロは作っていると考えられます。
冒頭に述べた「将棋が強くなる一番早い方法」は、このような「手筋」「形」を覚えることです。要は、考えなければ良いのです。考えなくてもわかるレベルまで手筋を覚えておけば、好手の引き出しが増え、その引き出しが増えれば正しい選択をしやすくなります。 もちろん、将棋はそれだけで勝てるほどカンタンなものではありませんが、「考えなくて住む局面を増やす=形として判断できる局面を増やす」事ができれば、勝てる確率が上がるというのは決しておかしな話ではありません。 正しい手を指すことを心がけるのではなく、引き出しを増やすことを心がけること。これが重要です。加藤治郎名誉九段は、まさにそのような「歩の引き出し」を体系化し、全三巻も書けて記載しようとされていた点で、特筆すべき研究者であったと呼べるでしょう。
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エッセンシャル・デジタルマーケティング 目次
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目次
PART1 プレ・マーケティングって何? ─ マーケティングからはじめよ
1-1 デジタルの時代 ― デジタル・マーケティングは、何を変えたのか?
- デジタル・マーケティングって、何?
- デジタル・マーケティングの特徴❶ ―― 相互の影響力
- デジタル・マーケティングの特徴❷ ―― パーソナライゼーション
- デジタル・マーケティングの特徴❸ ―― スピード
- デジタル・マーケティングの特徴❹ ―― 数値化
- マーケティング3.0 ―― よりよい世界を作るために
1-2 プレ・マーケティングの時代
- プレ・マーケティングの時代❶ ―― クラウドファンディングの流行
- プレ・マーケティングの時代❷ ―― リーンスタートアップの流行
- プレ・マーケティングの時代❸ ―― ドッグフーディングで既存事業を見直す
PART2 本当にそれ、需要ある? ─ マーケティング戦略の作り方
2-1 マーケティングをはじめる前に❶ ―― 需要があるかを確認する
- 戦略とは何か それって、本当に需要があるの?
- ニーズに合わせたマーケティング 需要はどうやって調査する?
2-2 マーケティングをはじめる前に❷ ― 明確な顧客像を作る
- 顧客の「ニーズ」と「デモグラフィック」
- デモグラフィックは、潜在顧客のニーズを推定するために利用する
- デモグラフィックに合わせた媒体選択
2-3 マーケティングをはじめる前に❸ ― 競合と集客チャネルを把握する
- 競合によってビジネスは変化する
- 競合を知る
2-4 マーケティングをはじめる前に❹ ― 統合的チームを作る
- 広告マインドから、統合的なマーケティングマインドへ
- 必要となった「統合的組織」 流入とランディングページ
2-5 マーケティングをはじめる前に❺ ― ブランドを定義する
- 媒体の違い ―― 食べログとホットペッパー
- 失敗事例 ―― グルーポン
- ブランドを作る❶ ―― Facebook
- ブランドを作る❷ ―― Google
- ブランドを作る❸ ―― Apple
2-6 マーケティングをはじめる前に❻ ― ボトムアップのチームを作る
- トップダウンからボトムアップへ
- 広告代理店任せからの脱却
- まず行動が必要な時代
- 分厚い企画書は失敗の元
- 現場に権限を与える
PART3 広告なんて、誰も見ていない? ─ デジタル時代の「RAM-CE」フレームワーク
3-1 フレームワークはなぜ必要なのか
- マーケティングにおける様々なフレームワーク
- 「RAM-CE」―― マーケティングフレームワーク
3-2 プロセス❶ ― Reach(顧客に届ける)
- 情報過多の時代
- トリプルメディア戦略
- トラフィック(流入)を分けてみる
- トラフィック・ポートフォリオを作る
- トラフィックの種類を確認しよう
3-3 プロセス❷ ― Attention(顧客の注意を引く)
- 広告を出しても見られていない?
- クリエイティビティと顧客の注目
- 「目」の写真は人の行動を変える?
- 視線の流れを理解する❶ ―― Zの法則
- 視線の流れを理解する❷ ―― グーテンベルク・ダイヤグラム
- 視線の流れを理解する❸ ―― Fの法則
3-4 プロセス❸ ―(Memory)顧客の記憶に残す
- 記憶に残ると何が起こるのか?
- 忘れられないためには「物語」を語るべき
- ブランド構築は容易ではない
- フリークエンシー(接触頻度)の効果
- 「認知」は必要か?
3-5 プロセス❹ ― Closing(締結する)
- 売れない理由は?
- 買う理由と買わない理由
- クロージング❶ ―― 顧客を安心させる
- クロージング❷ ―― 選択肢を絞る
- クロージング❸ ―― 意思決定を簡単にする
- クロージング❹ ―― 段階を踏ませる
3-6 プロセス❺ ― エンゲージメント
- スマートフォンの普及と「つながる時代」
- エンゲージメントの歴史
- メールマーケティングと「スパム」メール
- 現代のメールマーケティング
- MA(マーケティングオートメーション)とナーチャリング
PART4 探しものはなんですか? ─ 検索エンジンとSEO
4-1 検索エンジンの誕生とその歴史
- Googleの誕生と覇権
4-2 SEOの基礎知識
- SEOとは何か
- SEOの必須用語
- SEOが問題? Webサイトが問題?
- 検索スパム、ブラックハットSEOとは何か
4-3 SEOをはじめる
- SEOの基礎❶ ―― 顧客にわかりやすいタイトルと説明を付ける
- SEOの基礎❷ ―― キーワード /クエリの選定
- SEOの基礎❸ ―― わかりやすいWebサイト構造とPLP
- SEOの基礎❹ ―― ページの速度を速くする
- チェックポイント❶ ―― 検索順位とクリック率をチェックする
- チェックポイント❷ ―― 読了率と滞在時間でコンテンツの質を確認する
- チェックポイント❸ ―― 直帰率、セッション当たりページ数でUIを確認す
4-4 品質の高いコンテンツを作る
- 品質の高いコンテンツを作る❶ ―― ページの目的を考える
- 品質の高いコンテンツを作る❷ ―― コンテンツの種類を考える
- 品質の高いコンテンツを作る❸ ―― Webページの外部評価について
- 品質の高いコンテンツを作る❹ ―― ページ品質の評価とは?
- 品質の高いコンテンツを作る❺ ―― YMYLについて
- サマリー ―― 高品質なコンテンツとは?
4-5 コンテンツマーケティング/ オウンドメディアの立ち上げ方
- コンテンツマーケティングとは
- その媒体、本当に意味がありますか?
- 専門性の高いコンテンツとオウンドメディア
PART5 つながり続ける時代に ─ ソーシャルメディアとモバイル革命
5-1 つながり続ける時代 ― ソーシャルメディアが変えたもの
- ソーシャルメディアの誕生
- ソーシャルメディアとユーザーデモグラフィック
5-2 インフルエンサー・マーケティング
- インフルエンサーとは何か?
- インフルエンサー・マーケティングの効果は
5-3 Twitter、Facebook、Instagram、LINE ― SNSの運用について
- KPIの設定
- SNSの特性を考える
- ❶オフィシャル型 ―― スターバックス
- ❷ユーザーグループ型 ―― 良品計画
- ❸フリースタイル型 ―― タニタ
- ❹カスタマーサポート型 ――ドミノ・ピザ
5-4 YouTubeと動画マーケティング
- 動画広告≠YouTube
- Live vs 短時間動画 ――「生」のよさ
- 動画広告 vs 画像広告
- 動画の長さとサイズについて
PART6 世界最強の広告ツール ─ リスティング広告
6-1 リスティング広告(検索連動型広告)とは何か
- 検索連動型広告の誕生
- 業界平均と比べてみよう
- なぜGoogle広告は検索連動型広告の覇者となったのか?
- SEOとリスティング広告の違い❶ ―― 短期間で流入をコントロールできる
- SEOとリスティング広告の違い❷ ―― 広告文とランディングページをコントロールできる
- SEOとリスティング広告の違い❸ ――「広告主=お客様」になる
6-2 リスティング広告の基礎の基礎 192
- リスティングの基礎❶ ―― キャンペーン構成を考えよう
- リスティングの基礎❷ ―― コンバージョンをセットしよう
- リスティングの基礎❸ ―― マッチタイプを考えよう
- リスティングの基礎❹ ―― 無駄なものは除外しよう
- リスティングの基礎❺ ―― どんどん自動化していこう
- Google広告とYahoo!プロモーション広告の違いとは?
PART7 古きをたずね、新しきを知る─ ディスプレイ・ソーシャル広告
7-1 バナー広告の歴史
- バナー広告・ディスプレイ広告の誕生
- アドフラウドとデータの重要性
7-2 媒体を選ぼう
- Yahoo!と純広告
- Yahoo! Japanとブランドパネル DSPとSSP
- リターゲティング /リマーケティング広告
7-3 Facebook/Instagram広告の基礎
- Facebook広告の誕生とその意義
- Facebook広告の特徴
- Facebookクリエイティブの種類
- Instagram広告は?
- よりよい運用のために
7-4 Twitter広告の基礎
- Twitter広告の種類
- 効果的な使い方
PART8 成功するために失敗せよ ─ データ分析とA/Bテスト
8-1 なぜデータ分析はこれほど重要なのか
- データ民主主義の時代
- 勘はあてにならない?
- テストしよう!
8-2 正しいデータを選択しよう
- 選手を買うのではなく勝利を買う
- 分析に必要な指標は何か
- より深い指標で計測する(LTV /ROI)
- フリークエンシー(購入頻度)で考える
- どの指標にポテンシャルがあるかを考える
- 基準値を作る
- 数値を細かくする(チャンクダウン)
- コンバージョン単価は下がれば下がるほどよい?
8-3 Google Analytics の分析
- アナリティクス分析の基本❶ ―― 期間で比較する
- アナリティクス分析の基本❷ ――トラフィックで比較する
- アナリティクス分析の基本❸ ―― ユーザー属性で比較する
- アナリティクス分析の基本❹ ―― コンテンツで比較する
- アナリティクス分析の基本❺ ―― コンバージョンとアトリビューション
- アナリティクス分析の基本❻ ―― まとめてみる
- よりよい分析のために❶ ―― データ量を増やす/トライアル期間を作る
- よりよい分析のために❷ ―― 統計的アプローチを学ぶ
- よりよい分析のために❸ ―― 収集データを増やす